日本語教師としてキャリアで悩んだとき
日本語教師に限らずキャリアに関して悩むことは多かれ少なかれあると思います。
私が一番悩んだのは、オーストラリアからフィリピンへ移住したときです。
現状に満足しているけど他の可能性も広げてみたいし他の可能性を模索してみたり。
オーストラリアの日本語学習者
オーストラリアとフィリピンでは対象の日本語学習者がまったく違います。
(先進国と途上国の違いもあると思います。)
オーストラリアでは外国語を話すことを武器にキャリアアップを図る学習者も多く、国際バカロレアの試験科目として日本語を取っている学習者もいました。
移民が多いオーストラリアでは国際色豊かな人材を育成するために、
初等教育から外国語がカリキュラムに組まれている学校が多数です。
学校全体で日本語を選んでいる学校や、複数ある外国語から日本語が選択できる学校もあります。
言語教育のみならず、文化や習慣なども同時に学ぶカリキュラムです。
なので私が日本人だと知ると
『いち、にー、さん、しー』と日本語で数を数えたり、自己紹介を披露してくれる大人も多かったです。
初めての外国語だったから印象に残っていたとにこやかに言われると、それだけでオーストラリアに歓迎されている気持ちになります。
オーストラリアでは日本語のイマージョンプログラムも
中等教育レベルになるとイマージョンプログラムを行っていたり、選択教科として日本語を選べる学校もあります。
イマージョンプログラムでは学習言語で非言語教科を学び、その言語に浸った(イマージョン)環境で言語を学ぶ教育方法です。
なので、日本語のイマージョン教育だと、日本語を使って他教科を学ぶことで日本語習得を促します。
賛否両論ある教育方法ですが、
(言語教育にはなんでも良し悪しがあるので)
イマージョン教育を実施している中等教育機関は数が少なく、入学条件なども厳しいそうです。
早い段階で申し込みをしていないと入れない所もあるそうで、子供が生まれた時点で申し込んだという話も聞いたことがあります😶
中等教育終了後の日本語学習者は日本へ進学、現地大学で日本語学習を続けたり日本語への関わり方は様々です。
大学受験の教科として日本語も選べるので
学校外での補助として、個人経営の日本語学校へ行ったり、家庭教師の日本語教師を雇ったりする学習者もいます。
個人経営の学校は他にも社会人の日本語学習者も通っていますので、日本語レベルの幅は広いです。
フィリピンの日本語学習者
一方、日本語学校に通うフィリピン人の目的は出稼ぎが圧倒的に多かったです。
大学で専攻している学習者もわずかにいますが、日本語に関してゼロ知識の学習者がほとんどです。
親戚に一人でも出稼ぎ労働者がいたらその家は安泰。
現に、貧富の差が激しいフィリピンでスタバに行くのはお金持ちか、家族に出稼ぎ労働者がいると言われているくらいです。(残りは外国人)
フィリピン人の平均日給は1000円くらいですので、コーヒーとサンドイッチで1000円近いスタバはなかなかの贅沢品です。
イスラム圏の国に出稼ぎに行くフィリピン人が多かったのですが、技能実習生の枠で日本への出稼ぎを希望するフィリピン人が近年増えてきています。
目的が違うと求められる日本語教育も違います。
次に続く😊
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