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元日本語教師の海外日記

元日本語教師・英語教師/現言語教育コンサルタントのブログ🌻

フィリピンの英語

英語と聞いて思い浮かぶ英語は?
英語といって思い浮かぶのはイギリス英語やアメリカ英語。
世界のあらゆる人に話されている便利な言語です。
たくさん話されているからこそ、種類やアクセントもバラエティー豊かですよね。

KachruのWorld Englishes (世界の英語)- 英語の種類
そんな英語を言語学者のKachruは同心円を用いて内円・外円・拡大円に分類しました。

内円に属するのが、イギリス、アメリカ、オーストラリアなど英語が第一言語として話されている地域

外円にフィリピンを含む、シンガポール、インドなど、多言語国家で英語が公用語の扱いをされている地域。

拡大円に日本を含む、英語が公用語ではなく外国語として位置付けられている地域。

アメリカの植民地であった過去から、フィリピンも英語は公用語の1つ。

アメリカ英語がベースですので、イギリス英語圏に住んでいた私は細々と気を付けることがあります。

例えば、日付。今日の日付だと…
アメリカ英語 月-日-年 (7/31/2020)
イギリス英語 日-月-年 (31/7/2020)

標識もニュースも英語が使われているのでタガログ語がわからない私でも日常で困ることは特になく有難かったです。

それに、フィリピン留学も流行っていますよね。

私の知り合いもフィリピン留学で英語慣れをしてから、内円の英語国に行く人が多いです。

フィリピンに経済格差があるように英語力も差が顕著

興味深かったのは自分の教養を誇示するためにあえて英語で話す人も多く見かけたことです。

『ここでは社会的地位が大事。英語ができるかでその人の教養の高さを周りは見てるんだ。それに英語が話せるだけで出世できる会社もたくさんあるんだよ』フィリピン人の友人は教えてくれました。

どれだけ流暢に”くせ”がない英語を話せるかで話者の社会的位置づけが客観視されているそうです。

裕福な家庭は子供を教育水準の高い海外に留学させることも多く、私がAUSやNZで出会ったフィリピン人留学生の持ち物は確かにきらびやかでした。

それだからか、自分の英語に劣等感があるフィリピン人は外国人(特に内円の英語圏)とあまり話してくれないことがよくあります。
『恥ずかしい』とか『理解しているけど話せない』とか理由は様々です。

多言語国家で、植民地の影響から英語が使われるようになったフィリピン英語は内円の英語とは事情が違います。

それぞれの英語力は本当に差がありました。

言語は日々変化する
フィリピン特有の表現など様々な発見があって楽しいです。

その1つが "Salamuch!" 
Salamat -(サラマット)タガログ語でありがとうとVery muchの造語です。

英語から話がそれますが、
日本語にも造語がありますし、日本語にもバラエティーがあります。

教科書にはない役に立つ日本語を知識程度に紹介することも、日本で暮らす前の日本語学習者にとっては大事なことかもしれません。

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